アトピーっ子情報館のSaikoママです。


スギ花粉がピークを迎えていますね。
でも、花粉はスギだけじゃないです・・・。


関東ではスギ花粉症の人が一番多いですが、次にイネ科のカモガヤ、3番目にヒノキです。


花粉の飛散時期はおおまかに以下のようです。


ス ギ 1月中旬〜5月中旬
ハンノキ 1月〜5月
ヒノキ 2月〜5月
マ ツ 4月〜6月上旬
カバノキ 4月中旬〜5月
ブ ナ 3月〜6月中旬
イネ科 3月〜10月
ヨモギ 9月〜10月
ブタクサ 8月〜10月中旬


北海道に多いのがシラカバの花粉症ですが、
4月下旬から6月上旬に飛散し、通常5月が一番多いようです。

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シラカバ花粉症の患者さんはリンゴ、モモ、サクランボなどバラ科の果物を食べて
喉が痒くなったりという口腔アレルギー症候群を起こすことが多いのが報告されています。


ところで、ある特定の果物に口腔アレルギーを起こす人が、なぜか缶詰は大丈夫だと言っていました。
それについては、こんな理由が考えられます。

 

まず、花粉症に伴う口腔アレルギー症候群の場合は通常の食物アレルギーの反応とは異なります。

通常の食物アレルギーの場合は、アレルゲンの侵入によって多量に作り出されたIgE抗体が、
次にアレルゲンが侵入したときに発症します。


果物による口腔アレルギー症候群や
前回の記事のラテックスフルーツアレルギー
その発症段階が食物アレルギーとは違うのです。


免疫反応の説明でよく鍵穴って聞きますよね。
体の中にある抗体を鍵穴とします。
体内に侵入した物質の一部に突起があってそれを鍵とします。

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それが抗体の鍵穴にぴったりはまった場合にアレルギー反応を起こしてしまいます。


種や科が違ってもその鍵の部分が同じ物質がいくつかあります。
体内に侵入してきた物質の全体の形は違っても
鍵の部分がはまってしまうと結合してしまうんですねぇ。


リンゴやモモに含まれる原因物質の鍵と
シラカバの花粉にある鍵と同じ形をしているので
シラカバ花粉に※感作している人はリンゴなどを食べると
アレルギー症状が起きてしまいます。


そしてこのアレルギー反応を
クラス2食物アレルギー(または タイプ?食物アレルギー)とよんで
従来の食物アレルギー(クラス1食物アレルギー)と区別しています。


このクラス2食物アレルギーによる口腔アレルギー症候群の特徴は
新鮮な野菜と果物である点です。


さて、前述のそがちゃんさんの缶のモモ、ですが
この口腔アレルギー症候群、そう口腔がポイントです。
まさに主な症状は口の中や喉です。
従来の食物アレルギーのように蕁麻疹のような全身症状が出ることは稀です。

※ラテックスフルーツ症候群の場合はショック症状など
重篤な場合があるので注意が必要です。

これは口腔アレルギー症候群の原因物質は消化酵素に弱いので、
飲み込んでしまうと胃腸で分解され、それ以上のアレルギー反応を起こすことが少ないのです。

さらに原因物質は熱にも弱いので、調理されたものは摂っても大丈夫なことが多いようです。

だからそがちゃんさんはモモの缶詰はOKなんですね。

 

※感作とは、特定の物質に対して過剰に反応する下地のようなものです。
どの物質に対して感作されるかは個人差があります。

例えばスギ花粉に感作すると花粉に対するIgEが増えて花粉の季節には目や鼻に症状が出ます。
でも、大量にスギ花粉を浴びたからといってすべての人が花粉症になるわけではありませんよね。

特定の物質に対して感作されると、次に同じ物質が体内に入ってきた場合過剰反応を起こします。
これがアレルギー反応です。

果物を食べてアレルギー!?

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