アトピーっ子情報館のSaikoママです。
アトピーの人は、紫外線の影響を受けやすいです。
強い日差しを浴びると約3割の人がアトピーの症状が悪化するといわれています。
昔は日光浴は体に良い、と特に子どもには日に当たることをすすめられていましたが、
近年では紫外線のダメージのほうが問題であると、
子どもの頃からの紫外線対策に目が向けられています。
日光には「赤外線」「紫外線」「可視光線」の3種類があります。
アトピー悪化の要因として、紫外線をあげる方が多いと思いますが、
実は赤外線や可視光線もアトピー悪化の要因に考えられます。
赤外線の熱作用によって体が温まり、汗をかいて痒くなることもあれば、
可視光線の刺激によって痒みや炎症が起こることもあります。
ただ、今一番問題になっている紫外線は太陽光線の中でもっとも波長が短く、
エネルギーの強い光線です。
紫外線は、波長の長い順に
UV-A、UV-B、UV-Cに分けられます。
通常UV-Cはオゾン層に吸収され、地表には届かないといわれてきましたが、
フロンガスによるオゾン層の破壊によってその影響も無視できないものとなっています。
さて、UV-AとUV-Bに関してですが、
特に人体に有害と言われているのがUV-Bです。
その影響は日焼けをした場合
UV-Bが7〜8割、UV-Aが2〜3割といわれています。
では、それぞれが人体に与える悪影響とはどんなものでしょう。
まずUV-Aですが、真皮まで届きコラーゲンやエラスチンを変性させます。
シワ・シミ・たるみのもとになったり、色素沈着を起こさせます。
アトピーっ子というより、ママにとって恐ろしい話しですねぇ。
UV-Bは表皮に届き、皮膚や目に害を与えます。
怖いことに、UV-Bは皮膚のDNAを傷つけます。
通常は人体には傷ついたDNAを修復する機能が備わっていますが、
強い日焼けを繰り返すと、傷ついたDNAが修復されなかったり修復されても不完全な形になったりします。
細胞の突然変異を起こしやすい状態になるわけです。
細胞の突然変異―そう、「ガン」(この場合皮膚がん)につながる可能性があるのです。
また、紫外線を浴びると皮膚にある免疫細胞(ランゲルハンス細胞)の働きが悪くなります。
免疫が抑えられると感染症にかかるリスクが高まります。
アトピーの人は特に注意が必要ですね。
※逆にこの免疫抑制作用を利用したアトピーの治療法もあります。
光線療法と呼ばれ、一定の波長の紫外線が出る蛍光灯を使い、日焼けをしない程度の紫外線を浴びることによって炎症反応だけを抑えるという治療法です。
このように、UV-A、UV-Bともに皮膚にとって悪影響を及ぼしますので、
日ごろからしっかり紫外線対策をとることが重要といえます。
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