アトピーっ子情報館のsaikoママです。
先日、理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの
谷口克センター長という方が
「子供を花粉症にしないための9カ条」
というものを発表しましたね。
その9カ条とは以下です。
1.生後早期にBCGを接種させる
2.幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲食物を摂取させる
3.小児期にはなるべく抗生物質を使わない
4.猫、犬を家の中で飼育する
5.早期に託児所などに預け、細菌感染の機会を増やす
6.適度に不衛生な環境を維持する
7.狭い家で、子だくさんの状態で育てる
8.農家で育てる
9.手や顔を洗う回数を少なくする
はじめよう! 子どもの花粉症を防ぐ生活(All About)
花粉症にしないための・・・とありますが、
アレルギーにしないための、と言ってもいいのではないかと思います。
アレルギーは、白血球の中のTh1細胞とTh2細胞の働きのバランスが崩れ、Th2が優位になることで起こる免疫反応です。
ちなみにTh1が優位になると膠原病や間質性肺炎などの急性炎症性疾患が発症しやすくなります。
アトピー性皮膚炎はアレルギーの代表選手です。
おおいに参考になる・・・と思うのですが(^^;)いきなり農家で育てる、って言われてもねぇ。
でも、4〜9で言っていることは、
清潔を心がけて、かえって子供の免疫力を低下させているということに対する警鐘ですよね。
最近衛生仮説が注目されています。
衛生仮説とは、清潔すぎる環境がかえって乳幼児のアレルギー発症率を上げているという説です。
先ほどの免疫反応の話に戻ってみます。
胎児は母親のお腹にいるときはTh2細胞が優位です。
アレルギーになりやすい状態なわけです。
生後、発達するに従って免疫系は徐々にTh1細胞優位に変わってきます。
そのためには、本来私たちのまわりに存在する微生物による刺激が重要なのですが、
特に細菌などの感染性微生物からの刺激は、Th1細胞を強く誘導します。
子供がアトピーだというと、部屋を丹念に掃除し、
毎日の入浴はもちろんのこと、とにかく清潔にすることを考えがちです。
もちろん、ダニやハウスダストはアレルギー症状を引き起こすアレルゲンであるわけですが、
過剰なまでに神経質になってしまうのもどうかと思います。
私自身、ダニとハウスダスト、スギ花粉には強い反応を示します。
先日アトピー娘もアレルギー検査をしたところ、
スギはなかったもののダニとハウスダストはありました。
そしてアトピーパパもしっかりあります。
でも、それに対して過剰に反応してしまうとそれこそ1日中掃除をしていることになるし、
精神的にもまいってしまいます。
9か条6の「適度に不衛生な環境を維持する」
なんていうのは、アトピーっ子を持つママにとってホッとする1か条ではないでしょうか。
そして、以前から気になっていたことですが、最近のママはとにかく「清潔」に敏感すぎます。
アトピーではない子でも、1日のうちに石けんで何度も手を洗います。
我がアトピー娘は、外から帰ってきたときや、
粘土遊びなどで手が汚れたとき以外、石けんでは手を洗わせません。
カサカサになってしまうから、というのも理由の一つですが、
前から多少不衛生な環境のほうが免疫力が付くと考えていたからです。
ハイハイの時期は、スリッパで遊んでいたりしてもあまり気にもしませんでした。
アトピー娘が生まれた頃、何かの本で読んだのですが、
「赤ちゃんはスリッパの裏を舐めても病気にならない」
というような内容が書いてありました。
特に日本は外履きで家の中も歩く習慣はないので、他の国に比べて家の中は清潔なはずです。
アトピーは免疫力が付いてくると、確実に改善します。
これは、アトピー娘の経過を見ていても感じます。
大人の場合も、体調を崩したりストレスが溜まったりすると免疫力が低下してアトピーの症状がでてきたりしますね。
これらのことを考えると、衛生仮説はあながち無視できません。
アトピーっ子を持つママにとって、ずいぶんと気が楽になりますしね。
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